遠隔画像診断サービスには、メリット・デメリットがあります。どのようなメリットがあるのか、そしてどんな場合にデメリットが発生するのかを考え、どちらも理解したうえでサービスの利用を検討しましょう。
遠隔画像診断サービスのメリットは、質の高い医療が提供できる点です。医師不足により、専門医がいない病院が数多くあり、医療は地域格差が生まれています。しかし、遠隔画像診断サービスを使えば、専門医がいない病院でも専門的な判断をもとにした医療が提供できるようになるのです。
遠隔画像診断サービスを利用することで、常勤で働く医師の負担を軽減できるというメリットがあります。実際に、地方の病院ほど人手不足は深刻化しています。さらに、これからは高齢化によって、検査数の増加が見込まれています。検査の数は増えるけれど、検査する医師はなかなか増えない、という状態に陥ってしまうのです。
遠隔画像診断サービスを利用して、画像診断を外部に委託する流れが基本になれば、医師はその他の業務に時間をかけられるようになり、医療の質の向上が期待できます。
病院機能評価を活用できる点もメリットです。病院機能評価とは、公益財団法人日本医療機能評価機構が病院の運営管理および提供される医療を評価する仕組みのことです。一定の基準を満たしている病院は「認定病院」として認められ、質の良い医療を提供しようと努力している病院、と判断されます。
結果として病院のレベル向上につながるでしょう。
遠隔画像診断サービスの大きなデメリットは、ランニングコストがかかる点です。利用するサービスによって費用は異なりますが、基本料金+読影料金を負担する必要があります。病院内で読影する場合はかからない費用なので、遠隔画像診断サービスを利用することでコストアップは否めません。
またセキュリティの強化も必要です。患者の大事な情報を扱うため、医師にも、そして患者にもITリテラシーが求められるでしょう。
画像診断管理加算を算定できない点もデメリットになりえます。ただし、検診の画像診断サービスは、診療報酬の算定に影響がありません。すべての読影を遠隔画像診断サービスに頼るのではなく、検診の読影のみを依頼すれば算定への影響はありません。
遠隔画像診断サービスには、メリットもあればデメリットもあります。どのように利用するか、どんな効果を求めるのかを踏まえ、適した利用方法を検討しましょう。
以下のページでは、遠隔画像診断サービスの基礎知識やその他の関連情報をそれぞれの記事で詳しく紹介しています。遠隔画像診断サービスの依頼を検討している方、遠隔画像診断サービスに興味のある方はぜひ参考にしてください。
重要所見を見落とす主な原因と防ぐ方法を解説しているほか、遠隔画像診断サービスにより重要所見を拾い上げられた事例を掲載しています。
一般社団法人遠隔画像診断サービス連合会に所属する企業委託型の遠隔画像診断サービスを対象として調査を実施(※1)。遠隔画像診断サービス選びにおいて欠かせない「品質・信頼性」「セキュリティ」「対応時間」という3つのポイント別に、おすすめの遠隔画像診断サービス提供企業を紹介しています。
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調査時期:2022年11月~12月時点/下記条件に沿って調査・選定
調査対象:一般社団法人遠隔画像診断サービス連合会(ATS)に所属する正会員55社のうち、公式HPにて遠隔画像診断サービスの詳細を確認できた27社(病院連携型を除く)
【選定条件】
(1)品質・信頼性:調査対象の中で、二次読影とレポートチェックを実施しており、登録読影医の個別情報(経験年数・資格・領域等)を唯一公開していたワイズ・リーディング
(2)セキュリティ:調査対象の中で、保健医療分野のプライバシーマーク(MEDIS)取得情報と、データセンターの多重拠点化情報(災害対策)を唯一確認できたセコム医療システム
(3)対応時間:調査対象の中で唯一、遠隔画像診断の依頼受付・当日返却を24時間・365日体制で実施している情報を確認できたドクターネット