下肢の疾患には、骨や関節、筋肉、靭帯、血管など、さまざまな要因が挙げられます。外傷、慢性的な痛み、しびれ、歩行障害が見られる場合には、画像検査を用いた的確な診断が必要です。ここでは、下肢の遠隔画像診断の方法や料金、対象疾患などについて解説します。
下肢部の画像診断には複数の検査法があり、それぞれ特性や費用が異なります。以下に主要な方法を紹介します。
CT検査は、放射線を使って体内の臓器や構造を可視化するもので、断層画像や3D画像を作成できるのが特徴です。三次元的な構造の把握が必要な場合に適しており、骨折の状態や骨の変形、腫瘤の有無などを詳細に把握することが可能になります。
MRIとはMagnetic Resonance Imagingの略で、磁気共鳴現象を利用した画像診断です。MRI検査では、強力な磁石でできた筒の中に入り、磁場と電磁波により人体の臓器や血管を断層画像として撮影します。筋肉や靭帯、神経などの診断に適しており、スポーツ障害やしびれの原因を特定するのにも活用されます。放射線を使わない点も特徴です。
レントゲン検査は、X線を身体に照射して骨や関節の状態を画像として映し出す検査です。もっとも基本的な検査方法の一つであり、迅速かつ簡便に実施できるため、病気やケガの診断における第一段階として用いられます。骨折や骨の変形、関節の隙間の状態を確認する際によく使われ、スクリーニング検査としても重要な役割を担っています。
エコー検査は、超音波を使って体の内部を画像化し、臓器の状態を調べる検査です。プローブと呼ばれる装置を体の表面に当て、反射した超音波の強度やタイミングをもとに内部構造を画像として表示します。靭帯損傷や静脈瘤の診断などで活用することが多い検査です。
下肢の遠隔画像診断の費用は、X線は500円~、CTやMRI、レントゲン、エコーなどは1部位(1件)あたり2,000~3,000円程度が目安とされています。このほか、スライス枚数に応じた加算や、緊急対応、時間外対応などにより追加料金が発生する場合があります。
また、初期費用や月額利用料が継続して必要となるケースもありますので、費用だけでなく診断の質や対応体制などもあわせて検討することが重要です。
下肢部の遠隔画像診断によって判別できる代表的な疾患と、見落としやすい所見について紹介します。
外傷性の骨折や、繰り返しの負荷による疲労骨折は、X線やCT検査が用いられます。ただし、疲労骨折の初期段階ではX線に写りにくいため、MRIでの早期検査も有効です。
骨密度の低下によって骨折リスクが高まる疾患で、特に踵骨(かかとの骨)などは見落とされやすい部位です。骨密度測定(DXA法)とレントゲンの組み合わせで判断します。DXA法(Dual Energy X-ray Absorptiometry)は、二種類の異なるエネルギーのX線を用いて骨成分を測定する方法です。
関節リウマチとは、免疫異常によって関節内の滑膜が炎症を起こすことで関節が腫れたり、痛みをともなったりする病気です。変形性関節症は、加齢や肥満などが要因となり、関節の軟骨が摩耗または変形し、炎症や痛みが生じる疾患です。
下肢関節や中足関節に炎症や変形が起こる場合、MRIやエコーが有効です。滑膜の腫脹や関節液貯留などの所見は見逃さないよう注意が必要です。
日常生活やスポーツなどで関節をひねってしまった際に靭帯が伸長したり、断裂したりして損傷する靭帯損傷。アキレス腱炎などの腱障害も含めてMRIやエコーで診断可能です。
MRIは、エコーやX線では捉えにくい骨内出血や腱・靭帯の状態を評価するうえで有効な検査です。見逃されると、歩行障害につながる可能性があるため慎重な検査が求められます。
静脈瘤や閉塞性動脈硬化症などの血管性疾患は、エコーによって早期発見が可能です。エコーを用いて静脈の血流を可視化し、閉塞の有無を確認します。特に高齢者では注意すべき疾患群です。
下肢の症状は日常生活に大きく関わるため、診断が遅れることで歩行困難などを引き起こすリスクがあります。患者のQOL(生活の質)を守るためにも、的確な画像診断が必要です。遠隔画像診断を活用することで、専門医による読影結果を得ることができ、専門医不足の状況下でも診断体制を維持しやすくなります。あわせて、医療現場の業務効率や診療の質の向上にも寄与します。
導入を検討する際は、検査の適応や目的、料金体系、連携体制などを十分に比較することが重要です。そのうえで、自施設に適した診断体制を整えることが求められます。以下のページでは、他の部位における遠隔画像診断の有効性や診断情報をご紹介しています。参考資料としてご活用ください。

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