遠隔画像診断サービスは、画像診断を専門とする医師に画像を診断してもらえるサービスとして、医療業界で注目されています。導入を検討しているものの、実際に活用できるのか不安でまだためらっている、という医療機関も多いことでしょう。
ここでは遠隔画像診断サービスの導入に向いている医療機関、遠隔画像診断サービスを選ぶ際のポイントを紹介します。これから導入を検討している医療機関は、ぜひ参考にしてください。
放射線科の医師は、画像診断のプロです。画像を診断して体内に発生している異常を探し出し、検査の追加を指示したり、治療法を提案したりします。
しかし、放射線科の医師は、どの病院にもいるわけではありません。特に地方・過疎化が進んでいる地域は、放射線科の医師が在籍しておらず、画像診断を外部に依頼しなくてはいけません。
遠隔画像診断サービスを導入すると、画像診断のプロが素早く、的確に診断してくれるでしょう。
高度医療を提供する医療機関では、難しい症例も数多く存在しています。その場合、1人の医師の判断だけでは診断や治療方針を決めるのが難しいケースも少なくありません。遠隔画像診断サービスがあれば、他の専門医の意見を聞けるので、より診断精度を高められるでしょう。
医療機関の中でも、特に急性期の患者を受け入れている医療機関では、素早く正しい診断が必要です。一瞬の遅れが人の命を左右することもあります。遠隔画像診断サービスの導入により、画像診断の専門医がすぐに正しい診断を下すことで、適した治療を素早く開始できるでしょう。
まだ開院したばかりの医療機関は、予算などを十分に確保できていないこともあり、専門医を常駐させるのが難しいかもしれません。遠隔画像診断サービスがあれば、開院したばかりの医療機関でも質の高い医療サービスを提供しつつ、不要なコストを抑えられます。
遠隔画像診断サービスは、専用機器をレンタルするタイプとオンラインタイプの2種類があります。専用機器をレンタルするタイプは、機器のレンタルとは別にプロバイダ契約してインターネット環境を用意する必要があります。専用のスペースを確保し、工事も必要です。
一方、オンラインタイプは工事や専用のスペースは必要ないものの、システムごとにスペック・OSの指定があります。どちらもメリット・デメリットがあるため、導入前に確認するようにしましょう。
遠隔画像診断サービスは、毎月の読影件数で費用が決められています。基本料金と読影1件の費用、そしてオプション料金によって費用を計算するのが一般的です。
ただし、1カ月当たりの読影依頼件数が少ない、または依頼しない月がある場合でも基本料金はかかってしまい、読影件数とかかる費用のバランスが合わないこともあるでしょう。依頼しようと考えている遠隔画像診断システムの費用をしっかりと確認したうえで、バランスの良いシステムを選びましょう。
遠隔読影は専門医がチェックするとはいえ、やはり診断の正確性に不安を感じる場合もあります。より確かな診断を仰ぐために、2人以上の専門医が診断する「ダブルチェック」に対応しているかを考慮しましょう。
遠隔画像診断サービスは、地方の医療機関、開院したばかりの医療機関、高度医療や急性期医療を提供している医療機関など、さまざまな医療機関におすすめのサービスです。
遠隔画像診断サービスを比較し、利用しやすい内容を提供してくれるサービスを選びましょう。
重要所見を見落とす主な原因と防ぐ方法を解説しているほか、遠隔画像診断サービスにより重要所見を拾い上げられた事例を掲載しています。
一般社団法人遠隔画像診断サービス連合会に所属する企業委託型の遠隔画像診断サービスを対象として調査を実施(※1)。遠隔画像診断サービス選びにおいて欠かせない「品質・信頼性」「セキュリティ」「対応時間」という3つのポイント別に、おすすめの遠隔画像診断サービス提供企業を紹介しています。
自社開発クラウドシステムによる医師不足による医療の現場をサポート。
急なご依頼にもカスタマーチームによる
安心のサポート体制
調査時期:2022年11月~12月時点/下記条件に沿って調査・選定
調査対象:一般社団法人遠隔画像診断サービス連合会(ATS)に所属する正会員55社のうち、公式HPにて遠隔画像診断サービスの詳細を確認できた27社(病院連携型を除く)
【選定条件】
(1)品質・信頼性:調査対象の中で、二次読影とレポートチェックを実施しており、登録読影医の個別情報(経験年数・資格・領域等)を唯一公開していたワイズ・リーディング
(2)セキュリティ:調査対象の中で、保健医療分野のプライバシーマーク(MEDIS)取得情報と、データセンターの多重拠点化情報(災害対策)を唯一確認できたセコム医療システム
(3)対応時間:調査対象の中で唯一、遠隔画像診断の依頼受付・当日返却を24時間・365日体制で実施している情報を確認できたドクターネット