医療施設の中には十分に読影医を確保できず、専門性の高い大腸疾患の画像診断に対応できないケースがあります。こうした課題の解消を支援するのが遠隔画像診断です。ここでは、大腸の遠隔画像診断の概要や、画像診断によって分かる病気について解説します。
X線を用いて大腸の形状や粘膜の状態などを確認するのが、レントゲンによる検査です。注腸検査とも呼ばれており、検査前は下剤などを用いて大腸内を空にしておきます。大腸がんや大腸ポリープ、クローン病などの有無を把握しやすい検査です。内視鏡検査が難しい症例で選択されることもあります。
撮影条件や体位によって画像の見え方が変わることもあるため、一定の経験がなければ正しく読影するのは難しいと言えます。所見の見落としを防ぐためには、専門医による評価や遠隔画像診断も活用しましょう。費用は1件あたり1,000円~3,500円程度です。
CTは、大腸がんや腸閉塞、炎症性疾患などの評価に活用される検査方法です。費用は1件あたり数千円~10,000円前後が目安となります。内視鏡を使うことなく大腸内を検査できる方法であり、遠隔画像診断では院内で撮影したCT画像を専門機関に送付したうえで第三者の視点で確認できます。
自施設のCTだけで十分に評価が難しい場合は、判断材料を補う目的で、遠隔読影を併用する選択肢もあります。
MRIは、放射線を使用することなく直腸周囲の状態や腫瘍の広がりを確認する目的で行われる検査です。MRIの読影は専門性が高いこともあり、院内対応が難しいケースもあるでしょう。遠隔画像診断を利用する場合、かかる費用の目安は1件あたり2,000円からとなります。
大腸がんの検査は難易度が高く、画像上の変化が分かりやすいものから注意深く見なければ気づきにくいものまでさまざまです。特に便と似た形状の小さな病変や腸の重なりに隠れた早期の変化は見落とされやすい所見であることから、複数の画像を用いた診断が欠かせません。
遠隔画像診断を利用することで、第三者による専門的な読影の確認を行うことができます。
広い範囲に炎症がおよびやすく、経過観察が重要とされる疾患がクローン病です。腸管壁の厚みやむくみ、炎症による変化などを診断する際に画像診断が用いられます。
ただし、症状が落ち着いている時期は炎症も弱くなるため、特に見逃されやすい点に注意しなければなりません。客観的な確認をしたい場合にも、遠隔画像診断を活用できます。
大腸憩室症は多くのケースでは初期段階は無症状であることから、見逃されることがあります。しかし、場合によっては緊急手術になることもあるため、炎症や穿孔を伴う場合には慎重な評価が必要です。
軽度の炎症や一時的な腸管の変化は特に見落としてしまうこともありますが、小さな異変にも早期に対応しやすくなる点で、遠隔画像診断の利用は有用です。
大腸の遠隔画像診断は、十分な人員体制が整えられていない病院において、必要なタイミングで外部の読影体制を活用する手段の一つです。診断の質を一定水準に保ちたい場合や常勤医の不在時、繁忙時間帯などに活用してみましょう。
以下のページでは遠隔画像診断サービスに関する概要や疑問に感じやすいポイントなどを紹介しています。こちらもぜひチェックしてみてください。

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