肺CTにおける遠隔画像診断は、CT装置で撮影した肺の画像データを専門医に送信し、遠隔地から診断を受ける医療行為です。画像を基にした専門医による診断とアドバイスを受けることができるため、トラブルの早期発見・早期治療や病気の予防に役立ちます。
ここでは、肺CTの検査方法、遠隔画像診断サービスの特徴、料金について紹介します。
肺CTとは、CT装置からX線を胸部に照射し、断面図として出力して画像を作成・診断する方法です。
胸部CT・胸部CT検査とも呼ばれ、肺と気管、気管支などに異常がないかを確認します。異常が発生している場合は病変部の特定と状態をチェックします。健康診断では胸部X線と呼ばれる検査が一般的に行われていますが、X線で異常が見つかった場合もCT検査を実施します。
肺CTの受診は、主に喫煙歴が長い方や家系に肺がんを患った方がいる場合などに推奨されています。ただし、妊婦の方や体内にペースメーカーなどの精密機器がある場合は検査を行えないことに注意が必要です。
ここからは、肺CTの検査方法と料金をみていきましょう。
一般的なCT検査は、寝台に横たわった状態で、アナウンスに従いながら画像を撮影します。必要に応じて造影剤を注射し、視認性を高める場合もあります。
肺CTでは、撮影部位が胸部であるため、立った状態でアナウンスに従い、背中からX線を照射して正面像を撮影します。
次に体の横からX線を照射して側面像を撮影し、2つの画像を組み合わせて立体的な画像を作成し、肺の状態を確認します。
肺CTの料金は、単純CT検査で約15,000円〜30,000円とされています。造影剤を使用したCT検査の料金は、25,000円以上が目安となっています。
※健康保険の自己負担割合により、料金が変動します。
肺に発生する癌(悪性腫瘍)の総称です。
「非小細胞肺がん」「小細胞肺がん」の2種類に大別され、非小細胞肺がんは「腺がん」と「扁平上皮がん」「大細胞がん」に分けられます。肺がんの罹患者には、非小細胞肺がんの「腺がん」が多くみられます。
結核菌という細菌に感染することで発生する慢性的な肺の感染症です。
細菌やウイルスが肺に炎症を引き起こす感染症です。風邪と症状が似ていますが、肺炎は肺そのものに感染症が発生します。
交通事故などの外傷やさまざまな原因で肺に穴が開き、空気が胸腔に漏れる病気です。
喫煙のような生活習慣や先天的な要因によって、肺の中にある肺胞組織が壊れ、肺に空気が溜まる病気です。
気管・気管支に起きる炎症です。細菌やウイルス、微粒子が入り込み、刺激物として認識されることで炎症が発生します。
石綿肺とも呼ばれ、アスベスト(石綿)を吸入したことで肺が線維化してしまう肺線維症の一種です。
肺の組織内に袋状の構造物ができる嚢胞性肺疾患のことです。先天性と後天性があり、さまざまな因子によって発生します。
肺自身にトラブルはみられませんが、心臓の横幅が拡大している「心拡大」や、脊髄が曲がった状態である「側彎症」、過去に患った炎症が治った痕などが観察される場合もあります。
肺CTは、X線検査よりも精密な結果が得られることから、正確に肺の状態を観察したい場合に適した方法です。
遠隔画像診断は、専門医がその場にいなくても画像を確認してアドバイスや診断を行うため、大きな病院にかかれない遠隔地でも本格的な診断が受けられます。
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